労働判例〜賃金や賞与、退職金

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労働基準監督署への割増賃金支払の指導要請、労働基準監督署からの請求意思の伝達は、時効を中断するのか?

労働判例

労働基準監督署長に対する未払割増賃金の指導・勧告等の要請は、民法149条の裁判上の請求とはいえず、労働基準監督署担当官から会社部長に対する労働者の請求意思の伝達も、催告とはいえないとされた事例
(平成11.8.17 東京高裁判決 U・F控訴事件)

 

判決の要点

労働基準監督署に対する指導・勧告の要請は裁判上の請求に当たるか

当該労働者は、同人が平成7年10月12日頃、T労働基準監督署長に対し時間外労働手当の未払について、指導・勧告等を求めたことが、民法149条の裁判上の請求に当たると主張するが、労働基準監督署における手続は、裁判上の手続とはいえないから、同人の当該行為をもって民法149条の請求に当たるとはいえない。

 

労働基準監督署担当官から未払割増賃金請求意思の伝達は、催告に当たるか

1.当該労働者は、平成7年10月12日にT労働基準監督署長に対し会社の時間外労働手当の未払について、指導・勧告等を求めたときに会社に対する催告があったと主張するが、当該行為は、行政機関に指導等を求めたもので、債務者に対する意思の通知である催告とはいうことができない。

 

2.また、同人は、労働基準監督署の担当官が同人の申告に基づいて平成8年2月14日H部長に面会し、同人が時間外労働手当の支払を求めていることを伝えたことにより催告があったと主張するが、この担当官の行為は、労働基準監督署の手続を進める上で、必要な範囲で申告者である同人の希望を伝えたに過ぎなかったと認められ、行為の態様自体、会社に対する意思の通知である催告とは言い難いし、同人の主張する未払時間外労働手当の額等の詳細が伝えられているとは認められないから、この間の一連の事実経過をもって催告があったということはできない。


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