労働判例〜賃金や賞与、退職金

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従業員に対する企業の懲戒権は、何を根拠に認められるのか?

労働判例

懲戒解雇は、企業秩序違反の従業員に対して制裁として果する解雇であり、使用者と労働者との間に、懲戒解雇事由について、就業規則・労働協約等による具体的な定めを要するとされた事例
(昭和61.5.29 東京高裁判決 Yセンター控訴事件)

 

判決の要点

懲戒解雇の性質のそれを行う法的根拠の必要性

1.使用者が従業員に対して行う懲戒解雇は、使用者が企業秩序を維持確保するために、秩序に違反した従業員に対し制裁として課する解雇である。

 

労働者は、労働契約に基づき、企業秩序の維持確保を図るべき一般的義務を負担するというべきではあるが、懲戒解雇のこのような制裁としての本質に鑑みると、使用者が労働者を懲戒解雇するためには、労働者のいかなる企業秩序違反行為に対し、懲戒解雇を課し得るのか、その懲戒解雇事由が法律あるいは就業規則または使用者と労働者との合意によって明定されるべきであって、使用者は、労働者を雇用さえすれば、この定めがなくとも、その固有の権利として、当然に、労働者に対する懲戒解雇の権能を有するとする見解は相当でない。

 

2.したがって、使用者と労働者との間に、懲戒解雇事由につき法律あるいは就業規則・労働協約等による具体的定めが存しなければ、使用者は、たとえ労働者に企業秩序違反行為があったとしても、その労働者を解雇することはできないというべきである。


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