労働判例〜賃金や賞与、退職金

業績不振等に対応するための賃金等の一方的な減額等

ここでは業績不振や経営危機に陥ったために賃金や手当てを一方的に減額するといったことの判例を紹介しています。
業績不振や経営危機を放置しておくと会社の存続が危ぶまれる場合、労働者としては会社の雇用を取るか賃金を取るかを選択しなければならないかもしれません。
しかし業績不振や経営危機の程度を判断することは難しく、経営者が就業規則を都合よく運用して賃金カットを自由に行うようでは困ってしまいます。

業績不振等に対応するための賃金等の一方的な減額等

業績不振等を理由に、役職手当等を一方的に打ち切ることは許されるのか?

賃金は労働契約の重要な要素であって、明確な根拠もなく、労働者の同意を得ることなく、一方的に不利益に変更できないものであるから、本件不利益変更は効力を生じないとされた事例(平成8.12.17 大阪地裁決定 M産業事件)判決の要点役職手当等削減の経緯と被告会社の主張1.広告会社はバブル経済崩壊の影響を受...

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「責任手当を支給することがある」旨定められている手当は、一方的に支給を打ち切れる...

規定文言からは支給・打切りは使用者の裁量と解されないでもないが、順次増額され、各職種への支給実態などから、労働契約の内容をなすもので、一方的には支給を打ち切れないとされた事例(平成6.3.7 東京地裁判決 K病院事件)判決の要点責任手当の一方的支給打切りの可否1.被告病院の賃金規程では、「各人の職務...

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給与減額説明会や減額の通知に対して異議を述べなかった場合は、減額の同意が認められ...

本件給与減額は全員一律の減額ではなく、効果査定に基づく減額であって、個別的に説明のうえ同意を得ていないから、減額に対する同意は認められないとされた事例(平成11.8.20 東京地裁判決 N製作所事件)判決の要点賃金減額に対する個別的同意の必要性1.本件給与減額措置に関し、被告会社は、全従業員に説明会...

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賃金規則の変更が合理的な内容であれば、月額賃金を引き下げる

賃金規則の改正が賃金減額を生ずる場合、当該条項が合理的である限り、不同意の労働者もその適用を拒めないが、月額・年俸額の確定額合意がある場合には、契約期間の途中で減額できないとされた事例(平成12.2.8 東京地裁判決 CAI事件)判決の要点賃金減額を含む賃金規則改正の有効性1.新賃金規則の適用により...

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2度にわたる賃金減額の提示・告知に異議を述べなかった場合、減額の合意が認められる...

代表者が個別に従業員に対して減給額・減給後の賃金額を示したところ、従業員からは格別の異議が述べられなかったことにより、会社提示の額とする旨の合意が認められた事例(平成1.11.10 東京地裁判決 N製作所事件)判決の要点1.尋問の結果によれば、原告が被告会社に入社した際、給料については日給8,000...

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基本給の一方的減額に対して異議を述べず受領した場合は、黙示の承諾と認められるのか...

諸手当は支給目的により変動が予定されているが、基本給は懲戒等による場合以外は減給できず、不満ながら異議を述べずに受領してきたとしても、黙示の承諾にはならないとされた事例(平成3.12.25 大阪高裁判決 K広告事件)判決の要点賃金減額に対する労働者の同意の必要性賃金は、労働契約に基づいて支払われるも...

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業績悪化に対応するための経営合理化の一環として、賃金調整をすることは許されるのか...

経営合理化目的の賃金減額は労働契約の要素の変更であり、同意を必要とする。また、整理解雇回避の方策であっても、一方的な減額はなし得ず、非協力的な組合の対応にも権利の濫用性はないとされた事例(平成6.9.14 東京地裁判決 CM銀行事件)判決の要点業績悪化と合理化の必要性本件賃金調整は、被告銀行の業績悪...

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就業規則に基づかない賃金減額に対する承諾が有効とされるのは、どのような場合なのか...

賃金減額に対する労働者の承諾が、自由意思に基づくものと認められる合理的理由が客観的に存在するときに限り、有効と解すべきであるとされた事例(平成12.12.27 東京高裁判決 更生会社M埠頭事件)判決の要点賃金の減額・控除に対する承諾の意思表示労働基準法24条1項本文は、いわゆる賃金全額払いの原則を定...

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賃金減額に対する外形上の黙示の承諾が否定された事例があるのか?

管理職のみに対する賃金20%減額への承諾が、外形上、黙示的に承諾したと認めることが可能であっても、自由意思に基づく承諾と認められる、合理的理由が客観的に存在するといえないとされた事例(平成12.12.27 東京高裁判決 更生会社M埠頭事件)判決の要点管理職のみの賃金20%減額に対する承諾の有効性・・...

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