労働判例〜賃金や賞与、退職金

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採用時の賞与に関する合意とは別に、会社業績により減額査定をすることは認められるのか?

労働判例

品質管理部長としての採用時に、夏2ヶ月、冬2.5ヶ月の賞与を合意をした場合、会社業績等を理由に、冬季賞与の平均支給率を2ヶ月として加減することはできないとされた事例
(平成10.3.3 東京地裁判決 S社事件)

 

判決の要点

原告労働者の採用時の賞与の約定

書証及び原告本人尋問の結果、原告が被告会社に雇用されるに際し、原告・被告会社間に原告の年間賞与について基本給と役付手当の合計額の4.5ヶ月分(夏2ヶ月分、冬2.5ヶ月分)を支給する旨の合意が成立したことが認められる。

 

会社業績等による平均支給額の設定と勤怠加減措置の本件合意への適用の可否

1.ところが、被告会社は、平成7年冬季の賞与について、会社の業績等に鑑み平均支給率を2ヶ月と決定し、これを基準として勤務評価を行い、プラス・マイナス0.6ヶ月の範囲で査定した結果、原告に対しては、1.6ヶ月分の97万6,000円が同年12月8日に支給されたことが認められる。

 

2.しかしながら、原告の雇用に際して年間賞与につき一定月分を支給する合意が成立したことは上述認定のとおりであり、被告会社が原告に対し、この合意にかかわらず、賞与は会社の業績や従業員の勤務成績等に応じて増減するものであることを、あらかじめ周知させていたとの主張立証がないから、原告がその減額に応じて承諾しない以上、被告会社の一方的な取扱いにより当然に減額されるものではないといわざるを得ない。


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