労働判例〜賃金や賞与、退職金

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就職情報誌に「退職金制度有り」の記載があれば、退職金規程がなくても、請求権が認められるのか?

労働判例

就職情報誌に「退職金制度有り」と記載されていても、退職金規程がなく、退職金の具体的説明がなかった場合には、退職金支給の合意があったとはいえないとされた事例
(平成10.10.19 東京地裁判決 Cシステム販売事件)

 

判決の要点

就職情報誌の「退職金制度あり」の記載の外に説明を受けていない場合の合意の成否

1.就職情報誌に「退職金制度あり」と記載されていたとしても、雇用契約は個別になされるものであり、原告らの入社時、就業規則及び退職金規程がなかった以上、少なくとも退職金の説明を受けていない原告らについては、雇用契約に退職金支給の合意が合まれていたということはできない。

 

2.また、退職金について説明を受けた原告らについても、何ら具体的な内容の説明を受けていないことや、原告らの入社時、被告会社に就業規則及び退職金規程がなかったこと、被告代表者の面接担当者に対する面接時の説明に関する指示内容(退職金制度は後に制定する旨を説明せよ)、入社面接時の退職金規程についての質問に答えて、「そんなに大きな会社ではないので、今はないけれども、徐々に作っていく」と述べられていることに照らせば、面接時の説明も将来的に整備していくという程度の抽象的なものであり、就職情報誌の記載や面接時の説明で退職金の支給についてある程度期待を持つに至ったとしても、それをもって、雇用契約に退職金支給の合意があったということはできない。


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